燻銀
いぶしぎん
名詞
標準
文例 · 用例
藍鼠と燻銀との曇天、丘と桑畑、台が高いので、川の所在は右手にそれぞと思ふばかりで、対岸の峰々や、北国風の人家を透かし透かし、どこまでもどこまでも自動車は躍つてゆく。
— 北原白秋 『日本ライン』 青空文庫
波波は高くうねる、をりをり、曇つた燻銀の中から金の蹠をちらつかす。
— 北原白秋 『畑の祭』 青空文庫
波は高くうねる、をりをり曇つた燻銀の中から金の蹠をちらつかす、可憐に、寂しく。
— 北原白秋 『畑の祭』 青空文庫
藍鼠と燻銀との曇天、丘と桑畑、台が高いので、川の所在は右手にそれぞと思うばかりで、対岸の峰々や、北国風の人家を透かし透かし、どこまでもと自動車は躍ってゆく。
— 北原白秋 『木曾川』 青空文庫
昨日は曇天が燻銀の色調であつた。
— 木下杢太郎 『京阪聞見録』 青空文庫
煙は薄蒼白く、燻銀の空から流れる光線の反射具合で、或いは赤紫に、ゆるやかに縺れて灌木の叢の中に吸い込まれて行った。
— 佐左木俊郎 『土竜』 青空文庫
眼の下の孤山は燻銀のくすんだ線を見せていた。
— 田中貢太郎 『雷峯塔物語』 青空文庫
朝の水面朝の水面の燻銀泣けばちらちら日が光る。
— 北原白秋 『思ひ出 抒情小曲集』 青空文庫