胞衣
えな異読 ほうい・ほうえ
名詞頻度ランク #32390 · 青空 35 例
標準
afterbirth
文例 · 用例
昔からの言い伝えでは胞衣を埋めたその上の地面をいちばん最初に通った動物がきらいになるということになっている。
— 寺田寅彦 『自由画稿』 青空文庫
所を異にした胞衣とそのもとの主との間につながる感応の糸といったようなものは現在の科学の領域内に求め得られるはずはないからである。
— 寺田寅彦 『自由画稿』 青空文庫
こゝのは僥倖に、檳榔の葉の樣な團扇を皺手に、出刃庖丁を持つてをらず、腹ごもりの嬰兒を胞衣のまゝ掴んでもゐない。
— 泉鏡太郎 『深川淺景』 青空文庫
四十二年一月 夜の官能湿潤ふかき藍色の夜の暗さ……酸のごとき星あかりさだかにはそれとわかねど濃く淡き溝渠の陰影に、青白き胞衣会社ほのかににほひ、※多く、而もみな閉したる真四角の煙艸工場の煙突の黒みより灰ばめる煤と湯気なびきちらぼふ。
— 北原白秋 『東京景物詩及其他』 青空文庫
しかはあれども、湿潤ふかき藍色の夜の暗さ……溝渠の闇の中病院の舟は消えゆき、青白き胞衣会社にほふあたりに、整はぬ鶯ぞしみらにも鳴きいでにける。
— 北原白秋 『東京景物詩及其他』 青空文庫
応神帝の胞衣を埋めたる跡と言い伝え、なかなかの大社にて直立の石段百二段、近村の寺塔よりはるかに高し。
— 南方熊楠 『神社合祀に関する意見』 青空文庫
これらも研究の仕様によりては、皇家に上古|胞衣をいかに処理せられしかが分かる材料ともなるべきなり。
— 南方熊楠 『神社合祀に関する意見』 青空文庫
と一つ声を掛けると、でんぐりかえしを打ちそうな、彼これ大小もあったけれども、どれが七月児か、六月児か、昼間見た時、医師の説明をよくは心にも留めて聞かなかったが、海鼠のような、またその岩のふやけたような、厭な膚合、ぷつりと切った胞衣のあとの大きな疣に似たのさえ、今見るごとく目に残る、しかも三個。
— 泉鏡花 『沼夫人』 青空文庫
作例 · 標準
出産後、助産師が赤ちゃんの胞衣(えな)を丁寧に処置してくれた。
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昔は、胞衣を大切に保管しておくと、子供の健やかな成長を願う風習があったという。
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「これが胞衣(えな)です。この後、衛生的に処理しますね」と医療従事者が説明した。
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