紙筒
かみづつ異読 かみつつ
名詞
標準
paper tube
文例 · 用例
「われも片隅なる一榻に腰掛けて、賑はしきさま打見るほどに、門の戸あけて入りしは、きたなげなる十五ばかりの伊太利栗うりにて、焼栗盛りたる紙筒を、堆く積みし箱かいこみ、『マロオニイ、セニョレ。
— 森鴎外 『うたかたの記』 青空文庫
と母から嘲笑されることもあるが、それは全くの冗談で、文学にたづさはつてゐる限りは常に自己に対して客観的のものを保つて居る故、若しかの場合に紙筒を受話機と構えてゐるようなことがあつても、それは怪しい業ではないのだ。
— 牧野信一 『気狂ひ師匠』 青空文庫
明方よりの合戦に眼は硝煙に血走りて、舌には苦がき紙筒を噛み切る口の黒くとも、奮闘の気はいや益しに、勢猛に追ひ迫り、黒衣長袍ふち広き帽を狙撃す。
— 上田敏 『海潮音』 青空文庫
明方よりの合戰に眼は硝煙に血走りて、舌には苦がき紙筒を噛み切る口の黒くとも、奮鬪の氣はいや益しに、勢猛に追ひ迫り、黒衣長袍ふち廣き帽を狙撃す。
— 上田敏 『海潮音』 青空文庫
之は紙筒の中に火藥――柳炭・硫黄・硝石・鐵屑・磁末等――を盛つて、金屬製の棒の先端に釣り下げ、敵が近づくと、別に携帶して居る鐵の鑵の中に入れてある火を取出して、紙筒に火を點ずると、火藥が前方へ十餘歩も飛び出して、爆發するのである。
— 桑原隲藏 『東洋人の發明』 青空文庫
「さあ、これをどちらかの目にあてて、望遠鏡を見るようにして、あの月を見てごらん」 そこで、一太郎君は、手わたされた紙筒を目にあてて、空の月をぐっと見ていましたが、しばらくすると、紙筒を目からはなして、ふしぎそうなようすで、だまりこんでいます。
— 江戸川乱歩 『智恵の一太郎』 青空文庫
さあ、それを貸してごらん」 高橋さんはそう言って、紙筒を受取ると、目にあてる方はそのままにしておいて、先の方だけを小さくまきこんで、半分ぐらいの太さ、つまり直径一糎半ほどにしました。
— 江戸川乱歩 『智恵の一太郎』 青空文庫
それじゃね、今度は自分で、紙筒の先の方をだんだん細くまきこんでごらん。
— 江戸川乱歩 『智恵の一太郎』 青空文庫
作例 · 標準
使い終わったラップの紙筒を、子供の工作用に取っておこう。
幻辭AI · gemini-3-flash-preview
古い海図を傷めないよう、頑丈な紙筒に入れて大切に保管している。
幻辭AI · gemini-3-flash-preview
卒業証書を丸めて紙筒に収める時の、あの独特の手応えが懐かしい。
幻辭AI · gemini-3-flash-preview
カレンダーを配送するために、ちょうどいい長さの紙筒をいくつか用意してくれ。
幻辭AI · gemini-3-flash-preview