威望
いぼう
名詞
標準
文例 · 用例
眼円に頬骨高く、顎の疎髯に聊かの威望を保たせてあるが、それ程に厳しい容貌ではない。
— 平出修 『逆徒』 青空文庫
燕王は初より朝野の注目せるところとなり、且は威望材力も群を抜けるなり、又|其の終に天子たるべきを期するものも有るなり、又|私に異人術士を養い、勇士|勁卒をも蓄え居れるなり、人も疑い、己も危ぶみ、朝廷と燕と竟に両立する能わざらんとするの勢あり。
— 幸田露伴 『運命』 青空文庫
左大臣|魚名の後で、地方に蟠踞して威望を有して居たらうが、これもたゞの人ではない。
— 幸田露伴 『平将門』 青空文庫
この兵力に加うるに当時|赫々たる西郷の威望があるのだから、天下の耳目を驚かせたのは当然である。
— 菊池寛 『田原坂合戦』 青空文庫
勝家を頼ったのも、尤であるし、勝家またこれを推して、自らの威望を加えんと考えたのも当然であろう。
— 菊池寛 『賤ヶ岳合戦』 青空文庫
威望もわが欲するところではない。
— 夏目漱石 『野分』 青空文庫
前にも述べた通り万一これが、ほかの大衆的な芸術で、封建の障壁が取払われている現代であったならば、芸術界に於ける翁の威望はどの範囲にまで及んでいたであろうか。
— 夢野久作 『梅津只圓翁伝』 青空文庫
今牛若と綽名され、若親分として威望隆々、武州有数の大貸元であった。
— 国枝史郎 『剣侠』 青空文庫