懸価
かけね
名詞
標準
文例 · 用例
文士だろうが不文士だろうが書いた事は書いた通り懸価のないところをかいたのである。
— 夏目漱石 『趣味の遺伝』 青空文庫
またここまで押してみれば女の真心が明かになるにはなるが、取返しのつかない残酷な結果に陥った後から回顧して見れば、やはり真実|懸価のない実相は分らなくても好いから、女を片輪にさせずにおきたかったでありましょう。
— ――明治四十四年八月和歌山において述―― 『現代日本の開化』 青空文庫
またここまで押してみれば女の真心が明かになるにはなるが、取返しのつかない残酷な結果に陥った後から回顧して見れば、やはり真実懸価のない実相は分らなくても好いから、女を片輪にさせずにおきたかったでありましょう。
— ――明治四十四年八月和歌山において述―― 『現代日本の開化』 青空文庫
ところで我輩が君らに答えるんだ、懸価のないところを答えるんだから、そのつもりで聞かなくっては行けない。
— 夏目漱石 『倫敦消息』 青空文庫
貴様が儲けて貴様が遊ぶ事じゃケニ文句は云わんが、赤の他人でも親類になる……見ず知らずの他人の娘でも蹴倒おす金の威光だけは見覚えておけよ』 というのが死んだ親父の口癖で御座いましたが、全くその通りの懸価なしで、五十|幾歳のこの年になって、ようようの事、世間が見えて来ましたがチット遅う御座いましたナア。
— 夢野久作 『近世快人伝』 青空文庫
完全で有つたら懸價無しの天下一|品だ。
— 末吉の貝塚 『探檢實記 地中の秘密』 青空文庫