呪力
じゅりょく
名詞
標準
magical power
文例 · 用例
二羽の黒い蝶の事、お島婆さんの秘密の事、大きな眼の幻の事――すべてが現代の青年には、荒唐無稽としか思われない事ですが、兼ねてあの婆の怪しい呪力を心得ている泰さんは、さらに疑念を挟む気色もなく、アイスクリイムを薦めながら、片唾を呑んで聞いてくれるのです。
— 芥川龍之介 『妖婆』 青空文庫
一種の宗教的呪力を持つて諸国を遊行し、其力で村々を幸福にもし、押へもした、後の山伏団体で、彼等は、時代々々の色合ひを受け、当代の宗教に近づいて行つた為に、多少の変化は見せて居ますが、本来の精神は、殆変らないで、かなりの後までも、芸能と呪力とを持つて、旅を続けて居たのです。
— ――花祭り解説―― 『山の霜月舞』 青空文庫
そして、吾々と同一のまなが宿る植物なり、動物なりを使用すれば、呪力が附加すると信じて居たのだ。
— 折口信夫 『花の話』 青空文庫
神の呪力は、人を待たずとも、効果を表すが、併し、其伝誦を誤ると、大事である。
— 祭りの発生 その一 『ほうとする話』 青空文庫
中臣女や、その保護者の、水に対する呪力から、飛鳥の岡の上の藤原とのりなおして、一つに奇瑞を示したからであろうと考える。
— 折口信夫 『水の女』 青空文庫
一方からは、他の種族の祀る異教神の呪力を、物ともせない勇者にとっては、きわめて脆い相手であったのである。
— 折口信夫 『最古日本の女性生活の根柢』 青空文庫
彼は、呪詞・叙事詩――物語――から游離又は、脱落したものが、其母胎なる詞章の裏書きによつて呪力を持つてゐ、此は、其原曲から独立した様式といふ意識の上に立つてゐる事である。
— 折口信夫 『万葉集研究』 青空文庫
要するに、神語の呪力と予告力とを言ふ語であるらしい。
— 折口信夫 『国文学の発生(第二稿)』 青空文庫
作例 · 標準
その古びた面からは、禍々しい呪力が溢れ出しているように感じられた。
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彼は生まれながらにして強大な呪力を備えており、周囲から恐れられていた。
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結界を維持するためには、常に一定以上の呪力を注ぎ込み続けなければならない。
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