海兵団
かいへいだん
名詞
標準
marines (former Japanese Navy)
文例 · 用例
――海には海兵団のボートが木の葉のやうに浮び、空には飛行機が戦闘の演習をつゞけてゐるが、母艦は艦隊所属であつたから、それらは艦上機ではない。
— 牧野信一 『岬の春霞』 青空文庫
今では何処の学校や海兵団の体操を見たつて、あんな馬鹿臭いのはありはしない。
— 牧野信一 『文学的自叙伝』 青空文庫
ひなたくさい母の手紙を取り出しては、泪をじくじくこぼし、「誰がかえってやるもンか、田舎へ帰っても飯が満足に食えんのに……今に見い」私は母の手紙の中の、義父が醤油をかけた弁当を持って毎日海兵団へ働きに行っていると云う事が、一番胸にこたえた。
— 林芙美子 『清貧の書』 青空文庫
――私一人で何もしない生活の不安さや、醤油飯の弁当を持って海兵団へ仕事に行っていた義父が、トロッコで流されたという故郷からの手紙を見て、妙に暗く私はとらわれて行った。
— 林芙美子 『清貧の書』 青空文庫
結局、義父たちが佐世保に落ちついてもう一年になるけれど、海兵団のトロ押しが、とうとう義父の働く最後であったのかも知れない。
— 林芙美子 『清貧の書』 青空文庫
翌日指定の海兵団に向って出立した。
— 梅崎春生 『狂い凧』 青空文庫
学校からすぐ海軍にひっぱられたおれたちと違って、二見は一兵卒として召集され、そして海兵団から、半ば強制的に予備士官を志願させられたんだ。
— 梅崎春生 『赤い駱駝』 青空文庫
佐世保海兵団から、桜島に行くべき兵隊が六名、間違えて谷山に来ているから、それらを連れて行けと言うので、私迄入れて七人、壕の入口に整列し、当直将校にあいさつし、また霧雨の中を赤土の路を踏み、市電の停留場へ進んで行った。
— 梅崎春生 『桜島』 青空文庫
ウィキペディア
海兵団(かいへいだん)は、大日本帝国海軍において、軍港の警備防衛、下士官、新兵の補欠員の艦船部隊への補充、また海兵団教育と称するその教育訓練のために練習部を設け、海軍四等兵たる新兵、海軍特修兵たるべき下士官などに教育を施すために、鎮守府、警備府に設置されていた陸上部隊である。
出典: 海兵団 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0