雑輩
ざっやから
名詞
標準
文例 · 用例
もとより機密の談だから雑輩は席に居らぬ。
— 幸田露伴 『蒲生氏郷』 青空文庫
貸座敷の高楼大厦とその中にある奴婢臧獲とは、おいらんを奉承し装飾する所以の具で、貸座敷の主人はいかに色を壮にし威を振うとも此等の雑輩に長たるものに過ぎない。
— 森鴎外 『細木香以』 青空文庫
『水滸伝』中には、鶏を盗むを得意とする時遷のような雑輩を除いても黒旋風のような怒って乱暴するほかには取柄のない愚人もあるが、八犬士は皆文武の才があって智慮分別があり過ぎる。
— 内田魯庵 『八犬伝談余』 青空文庫
雑輩からたたき上げたルージンは、病的なほどうぬぼれがつよく、自分の頭脳と才知を高く評価していた。
— フョードル・ミハイロヴィッチ・ドストエフスキー 『罪と罰』 青空文庫
宮禁令は発布せられたり、其の結果として雑輩の出入は厳禁せられ、礼式院長李容泰は禁令違反の罪に問はれて免職せられたり。
— 鳥谷部春汀 『明治人物月旦(抄)』 青空文庫
雑輩の出入は之れを禁じ得べしと雖も、宮廷の陰謀は終に之れを根絶す可からず。
— 鳥谷部春汀 『明治人物月旦(抄)』 青空文庫
夫れ韓国の禍源は群小に非ず、雑輩に非ず、大臣の無能に非ずして、皇帝の人格に在り。
— 鳥谷部春汀 『明治人物月旦(抄)』 青空文庫
「弓をかせ」 花栄は、夜明けがた、わざと正門を八文字に押し開かせ、「劉家の雑輩めら、命がいらぬなら、そこを真っ直に入って来い」 と、手なる強弓に大鏃の矢をがッきとつがえた。
— 吉川英治 『新・水滸伝』 青空文庫