古池
ふるいけ
名詞
標準
old pool
文例 · 用例
こうした見方からして、この句は蕪村俳句のモチーヴを表出した哲学的標句として、芭蕉の有名な「古池や」と対立すべきものであろう。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
「古池や蛙とびこむ水の音」の句境の如く、彼は静の中にある動、寂の中にある生を見つめて、自然と人生における本質的実在を探ろうとした。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
The ancient pond!A frog plunged splash!(古池や蛙とび込む水の音) 小宮氏は言ふ。
— 萩原朔太郎 『詩の翻訳について』 青空文庫
俳句の修辞的重心となつてるものは、「古池や」の「や」といふ如き切字である。
— 萩原朔太郎 『詩の翻訳について』 青空文庫
この場合での「や」は、対象としての古池が、ずつと以前からそこに有つたといふ時間的経過と、実在的な恒久観念と、併せてそれに対する作者の主観的感慨とを表示してゐる。
— 萩原朔太郎 『詩の翻訳について』 青空文庫
そしてこの現実的印象としての瞬間が、恒久的実在の「古池」の中に消減することによつて、芭蕉の観念する「無」の静寂観が表現されるのである。
— 萩原朔太郎 『詩の翻訳について』 青空文庫
即ち例へば「古池」といふ言葉は、日本人の連想からは直ちに古い寺院の池や、庭園などにある閑雅で苔むした小さな溜水の池をイメーヂするが、温気のない西洋にはそんな古池が無いのであるから、西洋人のこの語から連想するイメーヂは、アルプスやスヰスの山中などにある、青明に澄んだ大きな湖水であるだろう。
— 萩原朔太郎 『詩の翻訳について』 青空文庫
おそらく彼等が、翻訳を通じて「古池や」等の俳句から感ずるものは、「花の雲」の句を葬式の詩として感心した外国人と同じく、原句の詩趣とは全くちがつた別のヴィジョンに、彼等自身の主観した東洋的エキゾチシズムの幻像を画いたものであるだらう。
— 萩原朔太郎 『詩の翻訳について』 青空文庫
作例 · 標準
静かな古池に飛び込む蛙の音を聞きながら、松尾芭蕉の句に思いを馳せる。
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庭の片隅にある古池には、いつから住み着いたのか驚くほど大きな鯉が泳いでいる。
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夕暮れ時、古池の静かな水面がそよ風に揺れて、鈍い銀色に怪しく輝いた。
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