窺視
窺視
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標準
文例 · 用例
一、四人の異国楽人について被害者ダンネベルグ夫人以下四人が、いかなる理由の下に幼少の折渡来したか、また、その不可解きわまる帰化入籍については、いささかの窺視も許されない。
— 小栗虫太郎 『黒死館殺人事件』 青空文庫
実は、こうなのでございます」と伸子は躊わず言下に答えて、いっこうに相手を窺視するような態度もなかった。
— 小栗虫太郎 『黒死館殺人事件』 青空文庫
そうして身動き一つ出来ず、微睡むことも出来ないままに、離れ離れになって悶えている私たち二人の心を、窺視に来るかのように物怖ろしいのでした。
— 夢野久作 『瓶詰地獄』 青空文庫
妙念は立てるがままに息たえし死相のごとく、生色をひそめて凝立したりしが、ややありて引き抜かるるがごとく唐突に上手坂路の一角に走り、不安なる期待の間上りくる怪体を窺視せるや、たちまちにして疑惧を明らかにしたる表情にて。
— 郡虎彦 『道成寺(一幕劇)』 青空文庫
(新たなる聴覚の情)それに、不思議な物の音がきこえて参りました、あの鳥の声々にまじって、――この時より妙念は、心中に何事か思い当れるをみずから窺視せんとするがごとく、内に鋭き眼を放ちて凝立してあり。
— 郡虎彦 『道成寺(一幕劇)』 青空文庫