飛んで火に入る夏の虫
とんでひにいるなつのむし
表現
標準
rushing to one's doom
文例 · 用例
それで忽諸すると飛んで火に入る夏の虫となるのだから、まあ君が行つて何とか話をして見たまへ。
— 尾崎紅葉 『金色夜叉』 青空文庫
然るに世の多くの人々が、此美しい野をも山をも棄てゝ、宛がら「飛んで火に入る夏の虫」の如く、喧騒、雑踏、我慾、争乱の都会に走り来たるのは何故であらうか。
— 石川三四郎 『吾等の使命』 青空文庫
宝塚の人と別れたのにわざわざ上方へ漂泊しにいく手はまったくなかったのだが、なぜかその頃私の作品は「苦楽」はじめ「週刊朝日」「サンデー毎日」と上方の雑誌ばかりが歓迎してくれていたので、飛んで火に入る夏の虫みたいだったが、けだしヤムを得なかったのだった。
— 正岡容 『随筆 寄席囃子』 青空文庫
計略が図に当たって、源三郎を罠へ落としこんだのみならず、何かと邪魔になる丹下左膳まで、飛んで火に入る夏の虫、自分から御丁寧にも、その穴へ飛びこんでくれたのだから、これこそほんとうに一|網打尽である。
— 日光の巻 『丹下左膳』 青空文庫
(木華里へ)飛んで火に入る夏の虫とは、貴様のことだ。
— ――市川猿之助氏のために―― 『若き日の成吉思汗』 青空文庫
この壁辰が、御用十手を呑んでることを、知って来たか、知らずに来たか――この、蟻一匹逃がさねえ見張りの真ん中へ、しかも、人もあろうに、黒門町の壁辰のところへ面ア出すとは、飛んで火に入る夏の虫てえやつで、いよいよこいつの運の尽きだ――壁辰は、黙ったまま、じイッ!
— 新版大岡政談 『魔像』 青空文庫
飛んで火に入る夏の虫じゃないかな。
— フョードル・ミハイロヴィッチ・ドストエフスキー 『罪と罰』 青空文庫
「このおれを相手に、この苅賀由平二を相手にか、わっはっは、盲人蛇に怯じず、藪を突ついて蛇、毛を吹いて傷を求め、飛んで火に入る夏の虫か、蟷螂の竜車に向う斧、いやはや、いやはや、おかしくって臍が茶を沸かすぞ」 大略このように嘲弄したうえ、日は明後日、時刻は朝五時、場所は水車場の河原ということに定めた。
— 山本周五郎 『百足ちがい』 青空文庫
作例 · 標準
敵の罠に気づかず突進していくとは、まさに飛んで火に入る夏の虫だ。
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あの企業との提携は、まるで飛んで火に入る夏の虫のようなものだ。
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忠告を聞かずに無謀な行動をする者は、飛んで火に入る夏の虫となる。
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