板床
いたどこ
名詞
標準
文例 · 用例
傍の袋戸棚と板床の隅に附着けて、桐の中古の本箱が三箇、どれも揃って、彼方向きに、蓋の方をぴたりと壁に押着けたんです。
— 泉鏡花 『星女郎』 青空文庫
と見れば正面の板床に、世に希有しき人形あり。
— 泉鏡花 『活人形』 青空文庫
ためらう事なくクララは部屋を出て、父母の寝室の前の板床に熱い接吻を残すと、戸を開けてバルコンに出た。
— 有島武郎 『クララの出家』 青空文庫
――跡は、咲いたように赤く畳をたどって、がっちりと大仏壇の乗っている板床の上で終わっているのでした。
— やまがら美人影絵 『右門捕物帖』 青空文庫
じっと見ると、その板床の上に、ねっとりとした血のぬめりがあるのです。
— やまがら美人影絵 『右門捕物帖』 青空文庫
板床の上に配給の固い毛布を敷き、入り口にだけは板戸をつけてあった。
— 永井隆 『ロザリオの鎖』 青空文庫
「やっとお寝りになりましたね」 ちょうど観世音の裳のあたりに、台座を屏風のようにして、二枚のむしろが板床に展べてある。
— 吉川英治 『源頼朝』 青空文庫
余りに長い時間を冷たい板床にひき据えられていたせいか、静は、急に眉をひそめ、蒼白くなって苦しげに俯っ伏した。
— 静御前 『日本名婦伝』 青空文庫