轡虫
クツワムシ異読 くつわむし
名詞
標準
Mecopoda nipponensis (species of katydid)
文例 · 用例
何処かで轡虫の鳴くのが静かな闇に響く。
— 寺田寅彦 『やもり物語』 青空文庫
座敷がしんとして庭では轡虫が鳴き出した。
— 寺田寅彦 『祭』 青空文庫
隣りに言葉|訛り奇妙なる二人連れの饒舌もいびきの音に変って、向うのせなあが追分を歌い始むれば甲板に誰れの持て来たものか轡虫の鳴き出したるなど面白し。
— 寺田寅彦 『東上記』 青空文庫
ガチヤガチヤ、ガチヤガチヤ、轡虫が鳴きはじめた。
— 仙崎 『行乞記』 青空文庫
ところへ一匹の轡虫が飛び込んで来ました。
— 夢野久作 『がちゃがちゃ』 青空文庫
轡虫は大威張りでそこいらの露をヤタラに吸いながら、「それ見ろ。
— 夢野久作 『がちゃがちゃ』 青空文庫
嗚呼今か畏怖の極み、轡虫は調子はづれに噪めきつつ、はたと息絶え、落ちかかる黄金の弦心臓の喘さながらまた黒き柩にしづむ。
— 北原白秋 『第二邪宗門』 青空文庫
目下の錯乱した官能には最早や轡虫と蜩と、隣家の自鳴鐘ときりぎりすとの区別さへつかぬほど昼と夜とが顛倒され、色触の世界にも何時しか夏と冬とが入れ代つて了つてゐる。
— 北原白秋 『桐の花』 青空文庫
作例 · 標準
馬の口に轡をはめ、手綱を引いて馬を操る。
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