鍋下
なべした
名詞
標準
文例 · 用例
第一、お客に、むらさきだの、鍋下だのと、符帳でものを食うような、そんなのも決して無い。
— 泉鏡花 『燈明之巻』 青空文庫
そこで、火の用心に、洋燈はフッと消したんですが、七輪の鍋下の始末をしなかったのが大ぬかり。
— 泉鏡花 『式部小路』 青空文庫
――さうすると、そのお客が、「鍋下」を持つて來いと言つた。
— 泉鏡太郎 『廓そだち』 青空文庫
女房に、「一寸鍋下を持て來い、と言つたが何だらう。
— 泉鏡太郎 『廓そだち』 青空文庫
と、其のきいちやんの處へ來て、右の鍋下だが、「何だらう、きいちやん知つてるかい。
— 泉鏡太郎 『廓そだち』 青空文庫
……今の鍋下、おしたぢを、むらさき、ほん五分に生二なぞと來て、しんこと聞くと悚然とする。
— 泉鏡太郎 『廓そだち』 青空文庫
それこそ、手鍋下げても、いいであろうに、と。
— 宮本百合子 『道標』 青空文庫
かの手鍋下げてもといふ世の諺はあれど、真の愛はその人の名を成し、その身を立たしむるものてふことを。
— 清水紫琴 『葛のうら葉』 青空文庫