風致
ふうち
名詞
標準
taste
文例 · 用例
それ故にまた蕪村は、冬の蕭条たる木枯の中で、孤独に寄り合う村落を見て木枯や何に世渡る家五軒 と、霜枯れた風致の中に、同じ人生の暖かさ懐かしさを、沁々いとしんで咏むのであった。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
かうした工事が天然の風致を破壊すると云つて慨嘆する人もあるやうであるが自分などは必ずしもさうとばかりは思はない。
— 寺田寅彦 『雨の上高地』 青空文庫
こうした工事が天然の風致を破壊するといって慨嘆する人もあるようであるが自分などは必ずしもそうとばかりは思わない。
— 寺田寅彦 『雨の上高地』 青空文庫
景色や風致がどうであるというのではなくて、何かしら学術上の研究資料の供給所として、あるいは一つの実験用|水槽として保存してほしいのである。
— 寺田寅彦 『池』 青空文庫
それほどに、この池は、風致の上から見た大学にとって特異なものである。
— 寺田寅彦 『池』 青空文庫
またこれと反対に隅田川をいよいよ隅田川らしい好風景にしようと思って、沢山桜の出崎を拵えてみたり、川を浅くして菖蒲を植えて見たり、都鳥の飼場を設けたりして、水の流れは、ただ風致を助けるためとばかり気取って曲りくねらせるとする。
— 岡本かの子 『仏教人生読本』 青空文庫
出來上つた上はいづれも感謝に値するが、ケーブルカーの工事が勝景の風致の上に十分の考慮を拂つて施行されんことを望む。
— 幸田露伴 『華嚴瀧』 青空文庫
この家は簡素で風致があり、和にして洋、何か虔ましくて、まことに田園の住居と思へる。
— 北原白秋 『白南風』 青空文庫
作例 · 標準
この庭園は周囲の景観と見事に調和しており、実に風致に富んでいる。
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歴史ある街並みの風致を損なわないよう、新築物件のデザインには厳しい制限が課された。
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彼は都会の喧騒を離れ、風致の優れた山里で隠居生活を送ることを夢見ている。
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