蠎
蠎
名詞
標準
文例 · 用例
大連が一台ずつ、黒塗り真円な大円卓を、ぐるりと輪形に陣取って、清正公には極内だけれども、これを蛇の目の陣と称え、すきを取って平らげること、焼山越の蠎蛇の比にあらず、朝鮮|蔚山の敵軍へ、大砲を打込むばかり、油の黒煙を立てる裡で、お誓を呼立つること、矢叫びに相斉しい。
— 泉鏡花 『燈明之巻』 青空文庫
われ近ごろ、猛き獅子と巨蠎と、沙漠の真中にて苦闘するさまを描ける洋画を見たり。
— 国木田独歩 『わかれ』 青空文庫
蠎蛇の鳥を呑むときは、鳥自ら飛びて其|咽に入るといふ類にやあらん。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
蠎蛇にはかなり大きいのがいる。
— 岡本綺堂 『青蛙堂鬼談』 青空文庫
内には桶の胴のような白い蠎蛇がいて、それが燃盞のような両眼を光らし、炎のような舌を出して、戴先生を一呑みにしようとするように口を持って来た。
— 雷峯怪蹟 『蛇性の婬』 青空文庫
そして寝台の中にもぐりこむが早いか、蠎のような寝息をたてだした。
— 海野十三 『暗号数字』 青空文庫
麹町へ巨蠎なんか出つこはねえ」「今度のは巨蠎ぢやねえ、丈吉の野郎が井戸で死んで居るんだ」「何だと」 駒次郎は、跣足で飛降りました。
— くるひ咲 『錢形平次捕物控』 青空文庫