幻辞.com

世過ぎ

よすぎ
名詞
1
標準
living
文例 · 用例
)だから、短歌や俳句には、既に盛るに不適当な感性が現代にはあると多かれ少なかれ感じられてゐるにも拘らず、歌人俳人の方が詩人よりも遥かに身過ぎ世過ぎは楽だといふ有様である。
中原中也 詩と其の伝統 青空文庫
われら世過ぎにせわしき身は、一夜の旅も、糧ゆえに思うに任せず、廻国のついでに、おのずから、その武州何郡、何村に赴きたまわば、」事のよしをも訪いとむらいたまえと、舌を掉って語ったというのである。
泉鏡花 雪柳 青空文庫
たとえばお前が世過ぎのできるだけの仕事にありついたとしても、弟や妹たちにどんなやくざ者ができるか、不仕合わせが持ち上がるかしれたものではないのだ。
有島武郎 親子 青空文庫
信如と正太郎の境遇や心持の対照、長吉と三五郎との対照、そこには子供の世界を描く大人の側からの感傷的な甘えというものがちっともなくて、子供たちの生活に映っている大人の世界、その中では子供たちも大人の義理や意地立て世過ぎの姿と同じものにまきこまれ動かされ泣き、こらえ生きている。
宮本百合子 婦人と文学 青空文庫
こんな穢い所でお気の毒ですが、たとい賃仕事をしてなりとも、わたしはわたしで世過ぎをして、あなたに御迷惑は懸けませぬ」と、女の腰はなかなか強い。
森田草平 四十八人目 青空文庫
身過ぎ世過ぎならば洋服も着よう。
永井荷風 妾宅 青空文庫
けれども要するに、それはみんな身過ぎ世過ぎである。
永井荷風 妾宅 青空文庫
みんな身過ぎ世過ぎの方便でなきゃあ見えさ。
三好十郎 斬られの仙太 青空文庫