幻辞.com

西隣り

にしどなり
名詞
1
標準
文例 · 用例
場割りの親方が、他吉を新米だと思ってか、「唐辛子はバナナ敲きの西隣りや」 と、いちばんわるい場所をあてがうと、他吉はいきなり「ベンゲットの他あやん」の凄みを利かせて、良い場所へ振りかえて貰ったが、「ああ、七味や、七味や、辛い七味やぜ、ああ、日本勝った、日本勝った、ロシヤ負けた。
織田作之助 わが町 青空文庫
わたしの家と西隣りの家とのあいだにも、五、六間の空地があって、隣りの家には枸杞の生垣が青々と結いまわしてあった。
岡本綺堂 綺堂むかし語り 青空文庫
翌朝早く、西隣りの洋館に住んでゐる温厚な文学士が、滝野の朝寝坊の戸を叩いた。
牧野信一 青空文庫
インデアナの西隣り、イリノイ州市俄古のミシガン街に面した、パアク・メエナアの貸間館地下室にあるカフエだった。
牧逸馬 斧を持った夫人の像 青空文庫
被害者ヘルマン・シリングはフリイベルグ方に暫く雇はれてゐたもので製革工場の西隣りで工場とは木戸續きのフィンドレイ街一五三番地に酒場兼下宿業のエグナア方に嘗て止宿してゐた。
VIOLENT CREMATION 無法な火葬 青空文庫
その西隣りの往生院もこの聖が建てたものである。
中里介山 法然行伝 青空文庫
それから中村屋の西隣りに育英堂という新聞配達店があったが、借財整理のために、土地二百九十坪家屋つきで三万五千円で売りたいといい、私に交渉があった。
――所信と体験―― 一商人として 青空文庫
然し決して失望自棄することなく、輕井澤の西隣りなる沓掛星野温泉に轉地して專心健康の恢復に努めた。
土井八枝 隨筆 藪柑子 青空文庫