齢八
としはち
名詞
標準
文例 · 用例
膃肭獣の成牡(ブル)、年齢八、九歳、体重八十貫、牡牛のごとき黒褐色の巨躯、 ハーレムの王である。
— 北原白秋 『フレップ・トリップ』 青空文庫
因にいうが過去帖にもまた齢八十三としてある。
— 森鴎外 『渋江抽斎』 青空文庫
また蘇東坡の詩にいふところの「東坡数間の屋」、乃至、陸放翁の詩にいふところの「仕宦五十年、終に熱官を慕はず、年齢八十を過ぎ、久く已に一棺を弁ず、廬を結ぶ十余間、身を著けて海の寛きが如し」といふの類、「間」はいづれも室の意であり、草屋八九間、東坡数間屋、結廬十余間は、みな間数を示したものである。
— 河上肇 『閑人詩話』 青空文庫
齢八十何歳にしてこの書だとすると、いささか色気があり過ぎる、艶があり過ぎる、利口すぎる。
— 北大路魯山人 『現代能書批評』 青空文庫
「あなたのように齢八十になん/\としてなお矍鑠たる元気を保ち、壮者を凌ぐ趣がおありになるのは羨しい次第である。
— 谷崎潤一郎 『少将滋幹の母』 青空文庫
室町時代の中ごろには、若狭の国から年齢八百歳という尼が京都へ出てきた。
— 柳田国男 『山の人生』 青空文庫
寿齢八十五、寛文元年十月|寂。
— 吉川英治 『随筆 宮本武蔵』 青空文庫
師(愚堂)齢八旬余、一日〔豊〕玉に語りて曰く、老僧往年、本山に住するの日、単伝和尚、時に九十余齢なり、余の上堂の語を見て、歎美して曰わく、公猶|未だ老いたりとせず、意を刻せば則ち成らざるなけん。
— 鈴木大拙 『洪川禅師のことども』 青空文庫