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遁避

遁避
名詞
1
標準
文例 · 用例
あきらめも遁避も幻影の惑溺も、要するに一時の自欺に過ぎなかつた。
片上伸 生みの力 青空文庫
文学の側衛的任務とは、決して、文学者の遁避や躊躇を意味するものではなくて、寧ろ、文学の本質と伝統に即した貴重な使命を意味するものであります。
岸田國士 文芸の側衛的任務 青空文庫
もちろん、わが国の出版事業は、一面に於てその文化性を高く評価されていゝ部分がなくはなく、興行なる企業に比べて数等立ち勝つてゐることは否めないけれども、劇文学者がまつたく演劇興行者に背を向けて、ひたすら、出版ヂヤアナリズムに依存しようとしたことが、一種の遁避であつたとは言へないであらうか。
岸田國士 劇文学は何処へ行くか 青空文庫
併し私の如何なる遁避も、私を「與へる者」として待遇する少數の人の存在を防遏する譯に往かない。
阿部次郎 三太郎の日記 第一 青空文庫
彼は唯永久に、悲鳴をあげつゝ、瞞着と遁避との途に思ひ惑ひつゝ、強ひられたる奉仕を――人間の社會に生息する限り、彼はどの道その結果に於いて奉仕に當る行爲をしなければならない――遂行するより仕方がないであらう。
阿部次郎 三太郎の日記 第三 青空文庫