櫛風沐雨
しっぷうもくう
名詞
標準
struggling through wind and rain
文例 · 用例
いたづらに過去の悲惨に歎息せず、N君みたいにその櫛風沐雨の伝統を鷹揚に誇つてゐるはうがいいのかも知れない。
— 太宰治 『津軽』 青空文庫
御身様は、物心ついた七歳の時から四十七歳の今日まで、人間の定命を敵討ばかりに過した者の悲しみを御存じないのじゃ」 そういったかと思うと、三十年間の櫛風沐雨で、銅のように焼け爛れた幸太郎の双頬を、大粒の涙が、ほろりほろりと流れた。
— 菊池寛 『仇討三態』 青空文庫
而シテ吾ガ高橋子ヲシテ数月ノ間櫛風沐雨ノ苦ヲ兵馬ノ地ニ嘗メシメタルモ、亦汝ノ事ニ関セシニ非ズヤ。
— 成島柳北 『祭活字子文』 青空文庫
そこには雨の日、泥の沼遠くひろがる道路、また風の日、褐色の手で、町を叩きふせる屋外の砂埃り、おお櫛風沐雨の乞食の市!
— 福士幸次郎 『展望』 青空文庫
而してトロイやミケーネに、櫛風沐雨苦樂を共にして、遂に曠世の大發見を成就せしめたのは、實にアゼンス名家出たるソフィヤ(Sophia Engastronenas)夫人であつた。
— 濱田耕作 『シュリーマン夫人を憶ふ』 青空文庫
こんなにいゝ温泉の出るいゝ宿屋があるのに、俺達は何を好んで櫛風沐雨の生活に身を投じようとするのかと、何とかゴテゴテいい合ったものだが、翌朝の島々行初発電車には、もうニコニコと乗込む我々であった。
— 石川欣一 『山を思う』 青空文庫
こんなにいい温泉の出るいい宿屋があるのに、俺達は何を好んで櫛風沐雨の生活に身を投じようとするのかとか、何とかゴテゴテいい合ったものだが、翌朝の島々行初発電車には、もうニコニコと乗込む我々であった。
— 石川欣一 『可愛い山』 青空文庫
櫛風沐雨のあいだの幾戦場。
— 第五分冊 『新書太閤記』 青空文庫
作例 · 標準
創業者は櫛風沐雨の苦労を重ねて、この巨大な企業を築き上げた。
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異国の地で櫛風沐雨の10年を過ごし、彼は逞しく成長して帰国した。
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櫛風沐雨の末に掴み取った成功は、何物にも代えがたい喜びだ。
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