荘之
しょうじ
名詞
標準
文例 · 用例
わが国大正期の文壇に輝いた文学者麻川荘之介氏が自殺してからもはや八ヶ年は過ぎた。
— 岡本かの子 『鶴は病みき』 青空文庫
葉子達一家は、麻川荘之介氏の自殺する五年前のひと夏、鎌倉雪の下のホテルH屋に麻川氏と同宿して避暑して居た。
— 岡本かの子 『鶴は病みき』 青空文庫
五六人取り交ぜたブルジョアの坊ちゃんで、若いサラリーマンや大学生達だとの事、それから藤棚の方はと聞いた時、「麻川荘之介さん、あの文士の。
— 岡本かの子 『鶴は病みき』 青空文庫
麻川荘之介と云えば、その頃、葉子より年こそ二つ三つ上でしか無かったが、葉子にはかなり眩しい様な小説道の大家であった。
— 岡本かの子 『鶴は病みき』 青空文庫
だが喜久井氏はその時、文壇的な或る事業|劃策中だったので、友人麻川荘之介に見てお貰いなさいと葉子に勧めた。
— 岡本かの子 『鶴は病みき』 青空文庫
) とにかく、こんな前提は、いよいよとなると葉子の心から一掃されて、葉子にはただ崇拝する文学者麻川荘之介氏と同宿するという突然な事実ばかりが歴然と現前して来るのであった。
— 岡本かの子 『鶴は病みき』 青空文庫
帰り際に青年は少しおどけた顔付きで「あ、しまった、お隣にゃあアサ、ソウ(麻川荘之介の略称)が居たんだな。
— 岡本かの子 『鶴は病みき』 青空文庫
」 葉子はこの日記の終った大正十二年八月下旬以来、昭和二年春まで、足かけ五年も麻川荘之介氏に逢わなかった。
— 岡本かの子 『鶴は病みき』 青空文庫