僻論
へきろん
名詞
標準
prejudiced opinion
文例 · 用例
ついでながら、断片的な通俗科学的読み物は排斥すべきものだというような事を新聞紙上で論じた人が近ごろあったようであるが、あれは少し偏頗な僻論であると私には思われた。
— 寺田寅彦 『自由画稿』 青空文庫
彼等は忠孝を説けり、然れども彼等の忠孝は、寧ろ忠孝の教理あるが故に忠孝あるを説きしのみ、今日の僻論家が敕語あるが故に忠孝を説かんとすると大差なきなり、彼等は人間の根本の生命よりして忠孝を説くこと能はざりしなり。
— 北村透谷 『内部生命論』 青空文庫
それにかかわらず安陵竜陽みな凶終するよう論ずるは、性慾顛倒の不男や、靨を売って活計する色子野郎ばかりに眼を曝した僻論じゃ。
— 馬に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
勿論この意見は僻論であつて、その當時でも多數の贊同を得なかつたが、その僻論の中にも、親は絶對不可犯であるといふ、堅い信念が髣髴するではないか。
— 桑原隲藏 『支那の孝道殊に法律上より觀たる支那の孝道』 青空文庫
しかるに、ひとり有限の知力を崇拝して無限の存在を否定するは、その僻論なること知るべきなり。
— 井上円了 『迷信と宗教』 青空文庫
一千有餘年以前よりして科擧の制を行へる支那に、請託牽引の跡を絶たず、無能菲才の屡重用せられしを以て、直に科擧の效能の微小なるが爲めなりと論ずるは、これ試驗なる者の效果を過大視するより來る僻論なり。
— 原勝郎 『貢院の春』 青空文庫
彼がそれらの僻論を信じていることは明らかになった。
— JEAN-CHRISTOPHE 『ジャン・クリストフ』 青空文庫
独身者の僻論 正会員は皆女房子があるけれども、準会員の広瀬君だけが独身者だ。
— 佐々木邦 『妻の秘密筥』 青空文庫
作例 · 標準
彼は自説を曲げようとしないが、客観的なデータから見ればそれは単なる僻論に過ぎない。
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独自の倫理観を振りかざす彼の僻論に、周囲の人々は次第に耳を貸さなくなった。
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偏見に満ちた僻論をいくら並べ立てたところで、議論の本質を突くことはできない。
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