輿論
よろん
名詞
標準
文例 · 用例
吾人の世間に對する不平は◇彼等の輿論が、稍もすればその通俗の一面性(小唄氣分)のみを認めて、より重要なる詩集の核心的價値を忘却してゐることにある。
— 萩原朔太郎 『名詩集「思ひ出」の眞價』 青空文庫
しかし大多数の賛成を以て全会の輿論となったのは、彼が何か隠れたる罪を犯したためにこの大災禍が神より下ったのではあるまいかという老牧師の推測であった。
— 内村鑑三 『ヨブ記講演』 青空文庫
そして年長と経験との故を以て老牧師エリパズまず口を開き、全教会の輿論を提唱して第一回の訶詰を与えたのである。
— 内村鑑三 『ヨブ記講演』 青空文庫
輿論に於いて人の誤解されやすいのには驚く。
— 太宰治 『春の盗賊』 青空文庫
輿論を訂正するということは、これは並たいていの仕事ではない。
— 太宰治 『春の盗賊』 青空文庫
国民の輿論、敵がい心、兵士達の向う見ずの勇気、憤激などは、こういう報道から不可避的に作り出されて行くのだった。
— 黒島傳治 『武装せる市街』 青空文庫
春隆も、貴子の眼にはそれだけ相場が下ったのか、終戦後の輿論だろうが、一つには、げんに金払いがわるい。
— 織田作之助 『土曜夫人』 青空文庫
輿論指導の下手糞な近頃の新聞としては、書きも書いたりと思われた。
— ――戦災余話 『起ち上る大阪』 青空文庫