こちこち
こちこち
形容動詞
標準
文例 · 用例
音がこちこちまた起った。
— 宮沢賢治 『十六日』 青空文庫
一郎も河原にすわって石をこちこちたたいていました。
— 宮沢賢治 『風の又三郎』 青空文庫
」一郎は急いでごはんをしまうと、椀をこちこち洗って、それから台所の釘にかけてある油合羽を着て、下駄はもってはだしで嘉助をさそいに行きました。
— 宮沢賢治 『風の又三郎』 青空文庫
また例のが始まったと、彼女は苦笑しながら、靴の踵の踏み加減を試すために、御影石の敷石の上に踵を立てて、こちこち表門の方へ、五六歩あゆみ寄った。
— 岡本かの子 『母子叙情』 青空文庫
その涙の苦汁の様な濃い液体が凍り固まって、水飴の様に執念くこびり付いて居るのを、こちこち爪の先で叩いたりすると、かやはかすかな憐憫を覚え乍ら、また、何となく胸がせいせいして小気味のよい様な、酷たらしい快感が起るのであった。
— 岡本かの子 『かやの生立』 青空文庫
みんなはこちこち指でコップをあらいました。
— 宮沢賢治 『ポラーノの広場』 青空文庫
そのうちにおかみさんは流しでこちこち瓶を洗って持って来ました。
— 宮沢賢治 『葡萄水』 青空文庫
水洟を鼻の下にこちこちに固めて、十一歳よりは下に見えた。
— 織田作之助 『わが町』 青空文庫