春頃
はるごろ
名詞
標準
文例 · 用例
それはたしか去年の春頃、池谷信三|郎の家でのことで、前日の晝頃はじめて翌日の夕方過ぎまで八|圈戰を五|回ぐらゐ繰り返したやうに思ふが、終りには頭朦朧として體はぐたぐたになつてしまつた。
— 南部修太郎 『麻雀を語る』 青空文庫
球突に淫する和田英作畫伯 和田英作|畫伯とは一昨年の春頃近|所の球突塲で初めて御面識を得た。
— 南部修太郎 『文壇球突物語』 青空文庫
いつでも村の御祭礼のように、遊ぶが病気でござりましたが、この春頃に、何と発心をしましたか、自分が望みで、三浦三崎のさる酒問屋へ、奉公をしたでござります。
— 泉鏡花 『草迷宮』 青空文庫
春頃出たんだ、『閨秀小説』というのがある、知ってるかい。
— 泉鏡花 『薄紅梅』 青空文庫
…… 之は此の春頃から、其まで人の出入さへ余りなかつた上の薬屋が方へ、一|人の美少年が来て一所に居る、女主人の甥ださうで、信濃のもの、継母に苛められて家出をして、越後なる叔母を便つたのだと謂ふ。
— 泉鏡花 『処方秘箋』 青空文庫
『パソコン創世記』というたこつぼからようやく抜け出した私は、この年の春頃からボイジャーサロンを覗くようになります。
— 富田倫生 『本の未来』 青空文庫
そこで私はカシミヤの上衣に、春頃新調の冬ズボンをはいて、モオニングの上衣だけを、着換への和服と一緒に古いスウトケースに詰めた。
— 徳田秋声 『町の踊り場』 青空文庫
小平さんはその前の年の春頃、学校を卒業しました。
— 新美南吉 『疣』 青空文庫