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肉筆画

にくひつが
名詞
1
標準
picture painted by hand
文例 · 用例
師宣、政信、懐月堂等の諸家は板画と共に多く肉筆画の制作をなせしが、鳥居清信専ら役者絵の板下を描き、宮川長春これに対して肉筆美人画を専らとせしより、中古の浮世絵はやや確然として肉筆派と板下派との二流に分るるの観ありき。
永井荷風 江戸芸術論 青空文庫
浮世絵肉筆画の木板摺に及ばざる理由は、専らその色彩の調和に存す。
永井荷風 江戸芸術論 青空文庫
木板摺においてはそが工芸的制作の必然的結果として、ここに特殊の色調を生じ、各色の音楽的調和によりて企てずして自から画面に空気の感情を起さしむるといへども、肉筆画にありては、朱、胡粉、墨等の顔料は皆そのままに独立して生硬なる色彩の乱雑を生ずるのみ。
永井荷風 江戸芸術論 青空文庫
今諸家の制作を見るに、木板色摺のいまだ進歩せざりし紅絵の時代においては、板下画家はその色彩の規範を常に肉筆画に仰ぎたれども、後には全く反対となり、肉筆画の色彩をばかへつて木板画に倣はんとするに至りぬ。
永井荷風 江戸芸術論 青空文庫
肉筆画の木板画に及ばざる他の理由は布局の点なり。
永井荷風 江戸芸術論 青空文庫
然るに此の如きは全く肉筆画の企て得ざる処とす。
永井荷風 江戸芸術論 青空文庫
試みに今|土佐狩野|円山等各派の制作と浮世絵とを比較するに、浮世絵肉筆画は東洋固有の審美的趣味よりしてその筆力及び墨色の気品に関しては決して最高の地位を占むるものにはあらざるべし。
永井荷風 江戸芸術論 青空文庫
然れどもその数において世界に冠たるは米国 Boston 市の Museum of Fine Arts(美術館)にして屏風衝立類四百種、肉筆画四千種、板画類一万種に達すといふ。
永井荷風 江戸芸術論 青空文庫
作例 · 標準
博物館に展示されていた肉筆画にくひつが)は、息をのむほど美しかった。
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