表二階
おもてにかい
名詞
標準
second floor front room
文例 · 用例
私は表二階の、おそらくはこの宿屋で一ばんよい部屋なのであろう、二十畳間くらいの大きい部屋のまんなかに、ひとりで寝かされた。
— 太宰治 『母』 青空文庫
輝く胡蝶の翼一尺、閃く風に柳を誘って、白い光も青澄むまで塵を払った表二階。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫
表二階にいたんですから。
— 泉鏡花 『春昼後刻』 青空文庫
表二階にて下男を対手に、晩酌を傾けおりしが、得三何心無く外を眺め、門前に佇む泰助を、遠目に見附けて太く驚き、「あッ、飛んだ奴が舞込んだ。
— 泉鏡花 『活人形』 青空文庫
表二階よりこれを見て、八蔵は手早く身支度整え、「どれ後を跟けましょう。
— 泉鏡花 『活人形』 青空文庫
そうでもござりましょうか、――先刻の騒動の最中、この家ならびで二軒さきの玉喜屋の表二階で、仁王立になって、ばらばら、ばらばら、大道へ品物を投げ出していた方がござりますそうな。
— 泉鏡花 『わか紫』 青空文庫
今しがたです…… 池川さんの、二階で、」 と顔を見合せた時、両方で思わず頷く様な瞳を通わす、ト圧えた手を膝にして巽はまた笑を含んで、「……釣舟にしておきましょう、その舟のね、表二階の方へ餉台を繋いで、大勢で飲酒ながら遊んでいたんですが、景色は何とも言えないけれど、暑いでしょう。
— 泉鏡花 『浮舟』 青空文庫
私は表二階の空を眺めて、その足で直に裏窓を覗くのを不斷から憚るのである。
— 泉鏡太郎 『番茶話』 青空文庫
作例 · 標準
例句