屹
屹
名詞
標準
文例 · 用例
石川君は此のやうな歌を作り作りして行つて最う少し年を取つて来たら、屹度かう云ふ風な歌許りでは満足の出来ない時が来る。
— 伊藤左千夫 『『悲しき玩具』を読む』 青空文庫
僕は屹と心を取り直した。
— 伊藤左千夫 『野菊の墓』 青空文庫
疑ひもなく、屹度、御利益がありますから。
— 萩原朔太郎 『宿命』 青空文庫
屹度腹立たしげに呶鳴るでせう。
— 萩原朔太郎 『宿命』 青空文庫
さうすれば遲かれ早かれ、屹度私の行きつくところへ行くことができるのだ。
— 萩原朔太郎 『散文詩・詩的散文』 青空文庫
そこには理智と数学で固まっている、氷づけの結晶した「純美」があり、大理石によって刻まれた造型美術が、立体結晶の冷酷さで屹立している。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫
何処へ行つても、お名前はと聞かれて、サクタラウと答へると、屹度作文の作ですねと言はれる。
— 萩原朔太郎 『名前の話』 青空文庫
灯をつける前には屹度硝子戸を引いて羽蟲の來るのを防ぐにも係らず、二匹の蛾が二本の白い線のやうになつて、くり/\と電燈のまはりを飛び※つてゐた。
— 有島武郎 『小さき影』 青空文庫