東枕
ひがしまくら
名詞
標準
文例 · 用例
東枕 襖左右に開きたれば、厚衾重ねたる見ゆ。
— 泉鏡花 『誓之巻』 青空文庫
東枕も、西枕も、枕したまゝ何處をさして行くのであらう。
— 泉鏡太郎 『雨ふり』 青空文庫
東枕の白い切に、ほぐしたお髪の真黒なのが濡れたやうにこぼれて居て、向ふの西向の壁に、衣桁が立てゝあります。
— 泉鏡太郎 『続銀鼎』 青空文庫
座敷の方では、暑さに弱い叔母が赭い広東枕をしながら、新聞と団扇とを持ったまま午睡をしていた。
— 徳田秋声 『足迹』 青空文庫
その窓の戸を洩れる朝のひかりをたよりに、お此は廊下の障子を細目にあけて窺うと、部屋いっぱいに吊られた蚊帳のなかに、お元は東枕に眠っている。
— 岡本綺堂 『鼠』 青空文庫
いつも東枕で寝る私が、その晩に限って、偶然西枕に床を敷いたのも、何かの因縁かも知れません。
— 夏目漱石 『こころ』 青空文庫
「そら、そこに東枕にてもよろしいと書いてありますよ。
— 芥川龍之介 『お律と子等と』 青空文庫
東方に枕して寝ねし際、猿の夢を見るときは、その人死すべしとて東枕を忌む。
— 井上円了 『迷信と宗教』 青空文庫