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打出

うちで
名詞
1
標準
文例 · 用例
此宿はこゞゐの森にもあらぬを、この夜頃たえせず声の聞ゆるが上に、ひるさへかく」と打出したれば、友は得ときがたきおもゝちして、「何をかのたまふ」とたゞに言ふ。
樋口一葉 すゞろごと 青空文庫
綺麗に刈りならした芝生の中に立って正に打出されようとする白い球を凝視していると芝生全体が自分をのせて空中に泛んでいるような気がしてくる。
寺田寅彦 ゴルフ随行記 青空文庫
これでこの芝居は打出してもすむ訳である。
寺田寅彦 初冬の日記から 青空文庫
山のどん底から山の下の平野の空へ向って鉄路が上向きに登っているから、恰度大砲の中から打出されたような心持がして面白い。
寺田寅彦 猫の穴掘り 青空文庫
打出されたところは昔|呉竹の根岸の里今は煤だらけの東北本線の中空である。
寺田寅彦 猫の穴掘り 青空文庫
もう一杯というところで膳を取り上げ、もう一と幕と思うところで打出しにするという「節制」は教育においてもむしろ甚だ緊要なことではないか。
寺田寅彦 マーカス・ショーとレビュー式教育 青空文庫
これらの絵はみんな附焼刃でない本当に自分の中にあるものを真正面に打出したものとしか思われない。
寺田寅彦 二科展院展急行瞥見記 青空文庫
笹の葉に、大判、小判、打出の小槌、寶珠など、就中、緋に染色の大鯛小鯛を結付くるによつて名あり。
泉鏡花 寸情風土記 青空文庫