幻辞.com

潜望

せんぼう
名詞
1
標準
文例 · 用例
ある船は、海面に潜望鏡を見たといい、また、覗いてすぐに姿を消したという船もあった。
小栗虫太郎 潜航艇「鷹の城」 青空文庫
ところがねえ、さてという土壇場になってまた潜望鏡をだすと、なにしろ、船のほうは電光形の進路をとっている。
小栗虫太郎 潜航艇「鷹の城」 青空文庫
それは水上|噸数約四百噸ばかりの沿岸艇で、橙色に染め変えられた美しい船体は、なにか彩色でもした烏賊の甲のように見えたが、潜望鏡と司令塔以外のものはいっさい取り払われて、船首に近い三|吋大仰角速射砲の跡には、小さな艙蓋が一つ作られていた。
小栗虫太郎 潜航艇「鷹の城」 青空文庫
司令塔の艙蓋から鉄梯子を下りると、そこには、クルップ式の潜望鏡と潜水操舵器があって、右手が機関室、左手は二つの区画に分れていて、手前のは、以前士官室だった底を硝子張りにした観覧室、またその奥は前の発射管室で、そこに艇長の遺品が並べられてあった。
小栗虫太郎 潜航艇「鷹の城」 青空文庫
そこで、ふたたび浮揚し潜望鏡を出してみると、残陽を浴び、帆を燃え立たせた漁船の群が、一隻の汽船を中心に、網を入れつつある。
小栗虫太郎 潜航艇「鷹の城」 青空文庫
諸君、サア、浮揚の部署につこう」 それから、艇を水面下十|米の位置に置き、静かに潜望鏡を出して、四囲の形勢をうかがった。
小栗虫太郎 潜航艇「鷹の城」 青空文庫
こりゃ、亀の子潜行だ」 それは、潜望鏡の視野が拡大された今日では、すでに旧式戦術である。
小栗虫太郎 潜航艇「鷹の城」 青空文庫
艇が、グラグラと揺れ、潜望鏡には、海面から渦巻きあがる火竜のような火柱が映った。
小栗虫太郎 潜航艇「鷹の城」 青空文庫