尾の身
おのみ
名詞
標準
whale tail
文例 · 用例
それぢや、まあ、御機嫌好う、これでお暇します」 会釈して荒尾の身を起さんとする時、「暫く、どうぞ」宮は取乱したる泣顔を振挙げて、重き瞼の露を払へり。
— 尾崎紅葉 『金色夜叉』 青空文庫
「そちにとってはふた児の姉、君尾の身の上心もとない。
— 国枝史郎 『剣侠受難』 青空文庫
けれどもその時に妾はなおも夫の事を気づかいまして、躊躇致しましたところ、樫尾は遂に、もどかしさに堪えかねましたものか――左程に疑わるるならば、かく申す樫尾の身分と、今日までに探り得ましたJ・I・Cの真相を打ち明けましょう。
— 夢野久作 『暗黒公使』 青空文庫
生きている丸尾だ」「ははあ、幽霊ではなかったかな、なるほど」 貝谷は、丸尾の身体を、気味わるげにさわってみて、感心したり、よろこんだり。
— 海野十三 『幽霊船の秘密』 青空文庫
兵馬はありそうなことだと思いつつ、どのみち神尾の身の上にも何か変事があるだろうと予期しながら、その晩は塩山の恵林寺へ帰って泊り、翌日、早朝に立って、また甲府へ帰って見ると昨夜――というよりは今暁に近い時、神尾主膳の邸が何者かによって焼き払われたということであります。
— 黒業白業の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
贋金造りを縛つた褒美で、三浦屋の高尾の身請でもするやうな氣でゐる空想家のガラツ八ですが、一面にはまた錢形平次の助手として、辛辣極まる實際的な鬪士でもあつたのです。
— 二枚の小判 『錢形平次捕物控』 青空文庫
贋金造りを縛った褒美で、三浦屋の高尾の身請でもするような気でいる空想家のガラッ八ですが、一面にはまた銭形平次の助手として、辛辣きわまる実際的な闘士でもあったのです。
— 二枚の小判 『銭形平次捕物控』 青空文庫
それはこの自叙伝が、雰囲気から言っても、どうらくから言っても、神尾の身に引きくらべて読むに最も都合よく出来ている――おれなんぞも、武術の方は、いい師匠を取って、相当に仕込まれたのだが、親爺がこんな馬鹿者でなかったためにしくじった。
— 山科の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
作例 · 標準
例句