腰肉
こしにく
名詞
標準
文例 · 用例
』『徳と罪との差別を何人よりもよく知るヴィスワアミトラもまた、餓死しようとしたとき、一人のチョウダアラから受取った犬の腰肉を食う決心をした1)。
— AN ESSAY ON THE PRINCIPLE OF POPULATION 『人口論』 青空文庫
この刺身にしたのは腰肉といって、鯨の尻尾から少し上の方にある肉で、鯨一頭のうちほんのちょっぴりしかない。
— 佐藤垢石 『海豚と河豚』 青空文庫
おいしいところは、あのむっちりとした腰の肉なんですか、と船長に問うと、そうです、あれは例の鰮鯨で腰肉が素晴らしくおいしいのだが、あんな処女のように丸々とした腰を持っていながら、なかなかの薄情ものだ。
— 佐藤垢石 『海豚と河豚』 青空文庫
そこで、築地の河岸へ行って捜してみると、まさに鯨の腰肉というのがあった。
— 佐藤垢石 『海豚と河豚』 青空文庫
ありがたいことに、腰肉を大樽に一樽贈ってくれた。
— 佐藤垢石 『海豚と河豚』 青空文庫
その船長連が二、三日前東京へきて会食したとき、来年の四月、日本へ帰ってくるときには、南氷洋の雄鯨の睾丸と甲状腺、雌鯨の腰肉を塩漬けにして持ってくると約束してくれた。
— 佐藤垢石 『海豚と河豚』 青空文庫
すると丹下船長は――これは、鰮鯨の腰肉といって尻尾に近いところに僅かにある肉だが、この肉は刺身にしてもカツにこしらえてもテキに焼いても、挽肉にしても、味噌漬、醤油漬、酢味噌、スキ焼など何に料理してもおいしい。
— 佐藤垢石 『鯨を釣る』 青空文庫
私は、まだ南極へ行ったことがないから南極の白ながすくじらの美味を現地で味わったことはないけれど、先年宮城県金華山沖百七十海里でとれたいわしくじらの腰肉のさしみには、そのおいしさに一驚を喫した。
— 佐藤垢石 『さしみ』 青空文庫