滴々
てきてき
形容詞-たる副詞-と
標準
dripping
文例 · 用例
一寸でも触ると、其のまゝ、いきなり、白い肩を包むで、頬から衣絵さんの血を吸ひさうである、と思つたばかりでも、あゝ、滴々血が垂れる。
— 泉鏡太郎 『続銀鼎』 青空文庫
何か言いそうにした口の、ただまたニヤニヤとなって、大な涎の滴々と垂るる中へ、素直にずきんと刺した。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫
西へ西へと志して爪探りに進み行けば、蝙蝠顔に飛び違い、清水の滴々膚を透して、物凄きこと言わむ方無し。
— 泉鏡花 『活人形』 青空文庫
土は一種の掬すべき香を吐きて、緑葉の雫滴々、海風日没を吹きて涼気秋のごとし。
— 泉鏡花 『金時計』 青空文庫
その最初の喧嘩の際、汐田は卒倒せん許りに興奮して、しまいに、滴々と鼻血を流したのであるが、そのような愚直な挿話さえ、年若い私の胸を異様に轟かせたものだ。
— 太宰治 『列車』 青空文庫
その最初の喧嘩の際、汐田は卒倒せん許りに興奮して、しまひに、滴々と鼻血を流したのであるが、そのやうな愚直な※話さへ、年若い私の胸を異樣に轟かせたものだ。
— 太宰治 『列車』 青空文庫
トンネルの冷い地下水を、頬に、首筋に、滴々と受けながら、おれの知つたことぢやない、とわざと大股に歩いてみた。
— 太宰治 『富嶽百景』 青空文庫
手の震えで滴々と露散るごとき酒の雫、蛇の色ならずや、酌参るお珊の手を掛けて燈の影ながら、青白き艶が映ったのである。
— 泉鏡花 『南地心中』 青空文庫
作例 · 標準
軒先から雨水が滴々と落ちて、地面の石を少しずつ穿っている。
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サウナから出たばかりの彼の体からは、熱い汗が滴々と床にこぼれ落ちていた。
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注ぎ口から漏れた赤いワインが、白いテーブルクロスに滴々と染みを作っていく。
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