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研ぎ汁

とぎじる
名詞
1
標準
文例 · 用例
母家の右手に、納屋のような小屋が建っていて、そこの板敷の上に十七八になる娘がつくばいながら、米の研ぎ汁のような色をした水の中へ両手を漬けて、木の枠を篩ってはさっと掬い上げている。
谷崎潤一郎 吉野葛 青空文庫
浪は水晶の柱のごとく、倒にほとばしって、今つッ立った廉平の頭上を飛んで、空ざまに攀ずること十丈、親仁の手許の磨ぎ汁を一洗滌、白き牡丹の散るごとく、巌角に飜って、海面へざっと引く。
泉鏡花 悪獣篇 青空文庫
空は連日乳白色にかきくもり、海の水は雄鰊の排出する白子のために米磨ぎ汁を流しこんだように青白色に濁ってくる。
島木健作 鰊漁場 青空文庫
象牙の白い磨ぎ汁が石畳の間を流れていた。
横光利一 上海 青空文庫
待乳山から、河向うの隅田の木立ちへかけて、米の磨ぎ汁のような夕靄が流れている。
こけ猿の巻 丹下左膳 青空文庫
その昔大師が湯殿山を開きに来られた時に、喉が乾いてこの村のある百姓の家にはいって、水を飲ませてくれと申されますと、女房がひどい女で、米の磨ぎ汁を出しました。
柳田國男 日本の伝説 青空文庫
トドリ 麥を磨いだ磨ぎ汁の底に沈澱するものを、長門の島々ではトドリと謂ひ、之に蓬の葉を入れて餅に搗いたのを、トドリ餅といふ處もある(見島聞書)。
柳田國男 食料名彙 青空文庫
トドリ 麦を磨いだ磨ぎ汁の底に沈澱するものを、長門の島々ではトドリといい、これに蓬の葉を入れて餅に搗いたのを、トドリ餅という処もある(見島聞書)。
柳田國男 食料名彙 青空文庫