智人
ちじん
名詞
標準
文例 · 用例
つまり詳しく言へば、彼等は眞の「科學人」となつたのでなくして、實にはむしろ「小理智人」「小常識人」となつたのである。
— 萩原朔太郎 『童話と教育について』 青空文庫
かつて菊池寛氏は某所に於て、今日の如き科學時代には、詩は衰滅の一路をたどるのみだと言つたが、この「科學時代」といふ言葉を、もし菊池氏の主觀に於て、夢を忘れた小常識人や、世渡り上手の小才智人のみが横行する時代、即ち要するに「小常識的俗物時代」といふ意味に解するならば、正にまちがひなく眞理である。
— 萩原朔太郎 『童話と教育について』 青空文庫
今日の日本の學校教育は、いたづらに子供を小常識人化し、小才智人化し、チンピラ小學生の侏儒を作ることを以て、究極の目的としてる如く思はれる。
— 萩原朔太郎 『童話と教育について』 青空文庫
◯以上の如くエホバは諸現象を引きまた動物を引きて、神智神力の無限と、人智人力の有限とを教えた。
— 内村鑑三 『ヨブ記講演』 青空文庫
相良は筑前の人間で義隆に仕えたが、才智人に越え、其の信任、大内譜代の老臣陶、杉、内藤等に越えたので、陶は不快に感じて遂に義隆に反して、天文十九年義隆を殺したのだ。
— 菊池寛 『厳島合戦』 青空文庫
之は月光院に仕へたのが運がよかつたので、月光院の出世につれて出世をしたのだとだけでは斷じきれない本人の才智人物に優れたものがあつた婦人に相違ない。
— 今井邦子 『伊那紀行』 青空文庫
然るに此信心は日に/\消亡して、人智人巧唯我唯利の風が日々農村人心の分解を促しつゝあるのだ。
— 徳冨健次郎 『みみずのたはこと』 青空文庫
5440 智人の世の大いなる仇二つあり。
— FAUST. EINE TRAGODIE 『ファウスト』 青空文庫