塩物
しおもの
名詞
標準
salted fish
文例 · 用例
年じゅう同じように貯蔵した馬鈴薯や玉ねぎをかじり、干物塩物や、季節にかまわず豚や牛ばかり食っている西洋人やシナ人、あるいはほとんど年じゅう同じような果実を食っている熱帯の住民と、「はしり」を喜び「しゅん」を貴ぶ日本人とはこうした点でもかなりちがった日常生活の内容をもっている。
— 寺田寅彦 『日本人の自然観』 青空文庫
省作が永く眼を煩った時などには、母は不動尊に塩物断ちの心願までして心配したのだ。
— 伊藤左千夫 『春の潮』 青空文庫
蟻が塩物に集まつてゐた、まことに辛いものにも蟻である(だつて甘いものなんかないではないかなどと、蟻よ、逆襲することなかれ!
— 種田山頭火 『其中日記』 青空文庫
葉子の家では以前町の大通り筋に塩物や金物の店を出していたこともあって、美貌の父は入婿であったが、商才にも長けた実直な勤勉家で、田地や何かも殖やした方であったが、鉄道が敷けて廻船の方が挙がったりになってからも、病躯をかかえて各地へ商取引をやっていた。
— 徳田秋声 『仮装人物』 青空文庫
直江津の塩物がこの山地に深入したのも専らこの道を千曲川に添うて溯りましたもので。
— 島崎藤村 『藁草履』 青空文庫
そこで前菜の出ているテーブルへ近よって客と主人とが慣例どおりウォツカを一杯ずつ飲んでから、都鄙の別なくロシアの津々浦々でやるようにいろんな塩物や或る種の刺戟性の珍味で口直しをすると、一同はぞろぞろと食堂へ向ったが、先頭に立った主婦は、まるでするすると泳いでゆく鵞鳥のようだった。
— または チチコフの遍歴 第一部 第一分冊 『死せる魂』 青空文庫
父は尾州家の藩士であったが維新後塩物問屋をいとなんでいるうち彼女の十一歳のおりに病死してしまった。
— 長谷川時雨 『豊竹呂昇』 青空文庫
石州雲州の海岸で獲れるものをその夜即座に塩物にして売りに来るのである。
— 中村憲吉 『備後より』 青空文庫
作例 · 標準
市場には、様々な種類の新鮮な塩物が並んでいた。
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昔の日本では、貴重なタンパク源として塩物が重宝された。
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お土産に、地元の漁師が作った特製の塩物を買った。
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