陥りやすい
おちいりやすい
形容詞
標準
prone (to)
文例 · 用例
その結果として自然に他人のする事が愚かに見え従って自分がだれよりも賢いというような錯覚に陥りやすい。
— 寺田寅彦 『科学者とあたま』 青空文庫
徂徠が野にいたのも、白石が官儒として立ったのも、たんなる表面観察では誤りに陥りやすいことを論定したかった。
— 有島武郎 『星座』 青空文庫
金と閑と名声と厚かましさを持っているが、自意識や高貴な精神に欠けている中年男がふと陥りやすい淫蕩生活へ、小郷は何の反省も苦悩もなく自然に陥っているだけだ。
— 織田作之助 『それでも私は行く』 青空文庫
この小菊と松島との情痴の物語は、単に情痴といって嗤ってしまえないような、人間愛慾の葛藤で、それが娼婦型でないにしても、とかく二つ三つの人情にほだされやすいこの稼業の女と、それを愛人にもった男との陥りやすい悲劇でもあろう。
— 徳田秋声 『縮図』 青空文庫
されどこれのみに止まる時は浅薄に陥りやすい。
— 内村鑑三 『ヨブ記講演』 青空文庫
私は外国での旅行中、異国の婦人との間で、陥りやすい事にも出逢わず、無事行くときのままで帰って来た。
— 横光利一 『欧洲紀行』 青空文庫
初学のうちは、言はんとする内容の説明に急であつて、ややもすれば平面的描写に陥りやすいですが、かうしたことは、その作者に芸術眼さへあれば、練習によつて自覚的にすくはるる日が来るのであります。
— 野口雨情 『螢の燈台』 青空文庫
何故といふに、その陰影は、ただ明るく、ほがらかに、媚にあふれ、姿態を誘ひ、そぞろ心を見せびらかす香気の外的表情の、散漫に陥りやすいのを緊張裡にひきとめ、内的表情にリズミカルな身ぶりをとるやうに不断の拍車をあてるからだ。
— ――漫談的無駄話―― 『「香水の表情」に就いて』 青空文庫
作例 · 標準
例句