様少
ようすくな
名詞
標準
文例 · 用例
(此のお殿様少々三枚目のお殿様である事) 極く若い殿様である。
— 山中貞雄 『武蔵旅日記』 青空文庫
「でも頃加減になさりまして、一日も早くご帰国なされねば……」「厭だよ、わしは帰らぬつもりじゃ」「大殿様ご心配なされましょう」「祖父様少しく愚に帰ったのう」「何を仰せられます、滅相もない」 こう云って伊織は背後を見た。
— 国枝史郎 『猫の蚤とり武士』 青空文庫
和一郎さんには、お母様少しちがうのよ。
— 宮本百合子 『道標』 青空文庫
「はい」と、また踏みとどまってこちらへ向きながら返答した賢母は、言葉は無論、足もとに至るまで前同様少しの狼狽さえ見えません。
— 新月の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
さるにてもいかがはせし、我が知れる医師を招き得させむにと、気遣はしげに眉根顰めたまへど、我はこの上のお心遣ひかけまつらむが心苦しさに、いへ当分の事に侍らむをと、力めて元気繕ひしに、中川様少し落ちつきたまへて、さては心安しいづれに後刻その手当せむなれど、先づそなたに問はで叶はぬ事のあり。
— 清水紫琴 『葛のうら葉』 青空文庫
其有様少しも、上界と異ることなし。
— 高木敏雄 『比較神話学』 青空文庫
然し長吉は他の見物も同様少しも美しい幻想を破られなかつた。
— 永井荷風 『すみだ川』 青空文庫
しかし長吉は他の見物も同様少しも美しい幻想を破られなかった。
— 永井荷風 『すみだ川』 青空文庫