ナフタリン
ナフタリン
名詞
標準
naphthalene
文例 · 用例
少しナフタリン臭くなっているかも知れませんけど、ね、」と私のほうに向き直って言って、「うちのひとには、もう、なんにも要らないのです。
— 太宰治 『佳日』 青空文庫
蒲団についたナフタリンの匂いが何か勝手の違った想いで母親の側に居ない空虚さを一層しみ/″\と感じさせ、そんな笑い声に寂しく耳を傾けていた。
— 織田作之助 『雨』 青空文庫
十八になって、向島の待合の下女をつとめ、そこの常客である新派の爺さん役者をだまそうとして、かえってだまされ、恥ずかしさのあまり、ナフタリンを食べて、死んだふりをして見せた。
— 太宰治 『古典風』 青空文庫
樟脳とナフタリンの匂いのするスカートと花模様の袂がごちゃごちゃに玄関で賑わって六日目の朝、妹たちが到着した。
— 岡本かの子 『百喩経』 青空文庫
蒲団についたナフタリンの匂いが母親のいない淋しさをしみじみ感じさせ、泣くまいとこらえる努力でよけい涙が出た。
— 織田作之助 『雨』 青空文庫
入れ忘れたままナフタリン臭くなってね」「そうだ。
— 織田作之助 『鬼』 青空文庫
蒲団についたナフタリンの匂いが何か勝手が違って、母親のいない淋しさをしみじみ感じさせた。
— 織田作之助 『青春の逆説』 青空文庫
私は鋸でその首を切断して、その首が楽に這入るほどの大きな瓶にナフタリンと一緒に詰込み、更に白木の小さな箱棺に納め、女房の墓と並べて葬ったのであった。
— 佐左木俊郎 『三稜鏡』 青空文庫
作例 · 標準
衣替えの時期、タンスの奥から懐かしいナフタリンの匂いが漂ってきた。
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大切な着物を虫食いから守るため、防虫剤としてナフタリンを隅に置いた。
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最近は無臭の防虫剤が増えたが、昔ながらのナフタリンを愛用する人も多い。
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