内輪揉め
うちわもめ
名詞
標準
文例 · 用例
食品を運んで来る女中は、わたくしたち中年前後の夫妻が何か内輪揉めで愁歎場を演じてるとでも思ったのか、なるべくわたくしに眼をつけないようにして襖からの出入りの足を急いだ。
— 岡本かの子 『雛妓』 青空文庫
おとらと青柳との秘密を、養父に言告けて、内輪揉めをさせるというのもその一つであったが、総てを引括めて、養家に辛抱しようと云う堅い決心がないと云うのが、養父等のお島に対する不満であるらしかった。
— 徳田秋声 『あらくれ』 青空文庫
両方に敵を受けながら内輪揉めさえ起こっては木曽家の運も下り坂さ」「いよいよ討手が向かったとして、主人の討手を相手にして花村様ともあろうお方がよもや合戦はなさるまい」「それじゃ何かね、あの器量人の、花村様ともあるお方がおめおめ首を突き出して殺されようとでもおっしゃるので?
— 国枝史郎 『蔦葛木曽棧』 青空文庫
僕は、過ぎ去つたことを一切忘れてしまふ為めに、また、これからつまらないことで内輪揉めを起さないやうに、こんな放浪生活をしてゐるんです。
— 岸田國士 『古い玩具(一幕六場)』 青空文庫
では彼らの間に内輪揉めがあり、ここにいない四体が犯人だということなのだろうか?
— H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft 『狂気の山脈にて』 青空文庫
」「そんなことがあるもんですか」 と内輪揉めが始まる。
— 佐々木邦 『親鳥子鳥』 青空文庫
出し抜かれた上に内輪揉めが起った。
— 佐々木邦 『求婚三銃士』 青空文庫
今までの、小さな、内輪揉めみたいな戦乱とちがって、日本全体の姿勢を立て直すような、正しくて大きな戦争が、これから起るという予感だった。
— 第一分冊 『新書太閤記』 青空文庫