杓文字
しゃもじ異読 さもじ
名詞
標準
wooden spoon
文例 · 用例
或る時、女中が杓文字の影を壁に映した。
— 萩原朔太郎 『僕の孤独癖について』 青空文庫
」 と肉色の絽の長襦袢で、絽|縮緬の褄摺る音ない、するすると長火鉢の前へ行って、科よく覗いて見て、「まあ、辛うござんすよ、これじゃ、」 と銅壺の湯を注して、杓文字で一つ軽く圧えて、「お装け申しましょう、」と艶麗に云う。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
すると、その言葉が何か魔除けの呪文ででもあったかのように、塀の上の目鼻も判然としない杓文字に似た小さい顔が、すっと消えた。
— 太宰治 『春の盗賊』 青空文庫
例によつて細帯すがたで、横坐りをして、召使もゐないではないのに、手づから杓文字をにぎつて、大きな飯びつから飯をお椀に盛つてゐる。
— 神西清 『化粧』 青空文庫
日清日露戦争には厳島神社のしゃもじが流行したように思う。
— 寺田寅彦 『千人針』 青空文庫
部屋の中を掃除していた他吉は、飛んで来て、しゃもじを奪い御飯を仏壇の飯盛りにうつした。
— 織田作之助 『わが町』 青空文庫
」とかれは背後を向いて飯を食ってる一人の少年をよんだ、しゃもじはおわりの一口をぐっとのみこんで走ってきた、かれはやせて敏捷そうな少年だが、頭は扇のように開いてほおが細いので友達はしゃもじというあだ名をつけた。
— 佐藤紅緑 『ああ玉杯に花うけて』 青空文庫
「さあさあ、ごろうじろ、ごろうじろ」 しゃもじの調子にのって巌はへびをひたいに巻きつけほおをはわし首に巻き、右のそで口から左のそで口から中央のふところから自由自在になわのごとくあやなした。
— 佐藤紅緑 『ああ玉杯に花うけて』 青空文庫
作例 · 標準
炊きたてのご飯を、杓文字でふんわりとお茶碗によそった。
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昔ながらの木製の杓文字は、使い込むほど手に馴染む。
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彼女は、料理教室で上手に杓文字を扱うコツを教わった。
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