野乗
やじょう
名詞
標準
non-official history
文例 · 用例
古の史家などは多くは此を前兆であらうかと取扱つて、そして正史にも野乗にも採記したのであるが、これも亦たしかに幾分か有理なる社会事相解釈の一面である。
— 幸田露伴 『震は亨る』 青空文庫
定命録、続定命録、前定録、感定録等、小説|野乗の記するところを見れば、吉凶禍福は、皆定数ありて飲啄笑哭も、悉く天意に因るかと疑わる。
— 幸田露伴 『運命』 青空文庫
正当なる歴史を標榜する史籍さえ往々|不穿鑿なる史実を伝えて毫も怪しまない時代であるから、ましてや稗官野乗がいい加減な出鱈目を列べるのも少しも不思議はない。
— 内田魯庵 『八犬伝談余』 青空文庫
和漢の稗史野乗を何万巻となく読破した翁ではあるが、これほど我を忘れて夢中になった例は余り多くなかったので、さしもの翁も我を折って作者を見縊って冷遇した前非を悔い、早速詫び手紙を書こうと思うと、山出しの芋掘書生を扱う了簡でドコの誰とも訊いて置かなかったので住居も姓氏も解らなかった。
— 内田魯庵 『露伴の出世咄』 青空文庫
ソノ世系ノ如キハ野乗ニ詳ナリ。
— 永井荷風 『下谷叢話』 青空文庫
元禄六年の二月十八日に、白石在の某家でたしかに病没したのだが、それから十何年ののち、或る商人が京都に旅行して、途中で白石翁を見たという話も伝わっていたから、かりに海尊であったとしても理窟だけは合うのである(以上『東藩野乗』下巻および『封内風土記』四)。
— 柳田国男 『山の人生』 青空文庫
近ごろ『仙台叢書』の一部として覆刻した『東藩野乗』という旧記には、漢文の清悦翁伝がある。
— 柳田国男 『雪国の春』 青空文庫
洒落やじょうだんで、このおれが釣りになんぞくる訳がない。
— 鎌いたち 『顎十郎捕物帳』 青空文庫
作例 · 標準
この時代の出来事を記した野乗が、最近発見された。
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公式な歴史書にはない野乗に、興味深い記述があった。
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野乗は、庶民の視点から歴史を語る貴重な資料となる。
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