残害
ざんがい
名詞
標準
文例 · 用例
盗人にも三分の理ありとか、虎はかく人畜を残害するもののそれは「柿食いに来るは烏の道理|哉」で、食肉獣の悲しさ他の動物を生食せずば自分の命が立ち往かぬからやむを得ぬ事だ、既に故ハクスレーも人が獣を何の必要なしに残殺するは不道徳を免れぬが虎や熊が牛馬を害したって不道徳でなくて無道徳だと言われたと憶える。
— 虎に関する史話と伝説民俗 『十二支考』 青空文庫
況んや百万の衆生を残害するをや。
— 北村透谷 『想断々(1)』 青空文庫
彼はこの際に於て、己れの意中物を残害すると同時に、己れの迷夢をも撃破し了れり。
— 北村透谷 『心機妙変を論ず』 青空文庫
それ人間も、鱶鮫も、残害の徒も、餌食等も、見よ、死の神の前にして、二つながらに罪ぞ無き。
— 上田敏 『海潮音』 青空文庫
残害と苦難は其道に残れり。
— 知里幸恵 『日記』 青空文庫
是を以て、悪神の音ない、狭蝿なす皆わき、万の物の妖、吹く風の如くに皆発ると云い、或は又、素雲嗚尊は、是れ、性残害を好む。
— 高木敏雄 『比較神話学』 青空文庫
美なるもの、用あるものを毀傷殘害するよりほかに能力無き人ほど憫むべく哀むべき人は復無いのである。
— 幸田露伴 『努力論』 青空文庫
現時ノ歐洲諸國ニ「ノア」ノ洪水ガ來レル所以ヲ考ヘ、同胞殘害シテ地獄ヲ現世ニ示シツヽアル露西亞ヲ考ヘヨ。
— 北一輝 『日本改造法案大綱』 青空文庫