水液
すいえき
名詞
標準
文例 · 用例
悲痛な声もろともにすっくと立ち上がりざま、そこのたな奥にあった素焼きのかめをかざし持って、頭から五体一面に中の水液をふりかぶったかと思うと、泥斎の覚悟また壮烈です。
— 献上博多人形 『右門捕物帖』 青空文庫
口から垂れている水液は、そのまま氷って、氷柱になって地べたにつながっていた。
— 平林初之輔 『誰が何故彼を殺したか』 青空文庫
○鶏その他鳥類の病死せるものあるいは腐敗に近きものは眼の中に水液を含み、嘴の中ねばり、羽抜け易くして肛門ゆるみ水気を含む。
— 春の巻 『食道楽』 青空文庫
郡内の各所には監督人を置き、不意に牛乳瓶を配達夫より奪い取り、これを封印して中央事務所に送り、一々試験して果して牛乳の純良なるや、配達夫等が私かに水液を混入せざるや等の万一を防げり。
— 秋の巻 『食道楽』 青空文庫
幹に小孔をあけておけば、さんさんと水液がしたたり出て、支那では之を不老長生の霊水と称したという、あの珍らしい水木である。
— 豊島与志雄 『樹を愛する心』 青空文庫
堯は、口中に水液がたまると、口を動かしてよくそれを飲み込んだ。
— 豊島与志雄 『生と死との記録』 青空文庫
日に僅かな水液しかはいらないで、而も多量の粘液を排出しながら、益々脹らんでくるその腹が、不気味さを通り越して奇怪だった。
— 豊島与志雄 『幻の彼方』 青空文庫