風尚
ふうしょう
名詞
標準
文例 · 用例
一国の一時代の風尚に肘を掣せられていては、学問は死ぬる。
— 森鴎外 『沈黙の塔』 青空文庫
きょうの百物語の催しなんぞでからが、いかにも思い切って奇抜な、時代の風尚にも、社会の状態にも頓着しない、大胆な所作だと云わなくてはなるまい。
— 森鴎外 『百物語』 青空文庫
一體大師の文章は、時代の風尚を受けた四六駢儷體で、この碑文も勿論同樣であるが、今日傳はれる大師の文章の中で、尤も傑出したものの一つであらう。
— 桑原隲蔵 『大師の入唐』 青空文庫
當時北土の民間には、猶ほ漢族多數で、その風尚は南方呉越の民衆に優つて居つたが、南朝の卿相は漢族の甲姓で、その應對は遙に北朝の高官――多くは塞外種族の出身たる――に優つて居つたのである。
— 桑原隲蔵 『晉室の南渡と南方の開發』 青空文庫
晉の南渡後、隋の統一に至るまで、約三百年の間、北支那と南支那と相對立して、文藝・學術・風尚その他萬端に渉つて、顯著なる相違を表はして居る。
— 桑原隲蔵 『晉室の南渡と南方の開發』 青空文庫
先づ『顏氏家訓』や『南史』『北史』等を材料として當時の南北の風尚を比較すると、南方では茗を飮み魚を食つたが、北方では酪を飮み肉をくらつた。
— 桑原隲蔵 『晉室の南渡と南方の開發』 青空文庫
英語は英国民の、仏語は仏国民の、露西亜語は露西亜人のと、それぞれ語られる言葉の色調が、直ちに、その民族の風尚気質を帯びてわれわれの耳に響いて来る。
— 岸田國士 『方言について』 青空文庫
英語は英国民の、仏語は仏国民の、ロシア語はロシア人のと、それぞれ語られる言葉の色調が、直ちに、その民族の風尚気質を帯びてわれわれの耳に響いて来る。
— 岸田國士 『方言について』 青空文庫