掃部
かもん
名詞
標準
文例 · 用例
この好文亭は水戸烈公が一夜|忽然として薨去された処で、その薨去が余り急激であったため、一時は井伊掃部頭の刺客の業だと噂されたという事だ。
— 押川春浪 『本州横断 癇癪徒歩旅行』 青空文庫
太閤が氏郷を忌んで、石田三成と直江兼続の言を用い、利休の弟子の瀬田|掃部正忠に命じて毒茶を飲ませたなどと云うのは、実に忌々しい。
— 幸田露伴 『蒲生氏郷』 青空文庫
――そのまま駕籠は千|住掃部宿を出払って、大橋を渡り切ってしまうと、小塚ッ原から新町、下谷通り新町とつづいて、左が浄願寺、右が石川日向、宗対馬守なぞのお下屋敷でした。
— 江戸に帰った退屈男 『旗本退屈男 第九話』 青空文庫
然るに井伊|掃部頭直弼は早くより開国の意見を持せられ、正弘の措置はかばかしからざるを慨し、侍医伊沢良安をして置毒せしめられ候。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
中にも細川家では、元禄年中に赤穂浪人を預り、万延元年に井伊掃部頭を刺した水戸浪人を預り、今度で三度目の名誉ある御用を勤めるのだと云って、鄭重の上にも鄭重にした。
— 森鴎外 『堺事件』 青空文庫
立會として井伊|掃部頭直孝、酒井|雅樂頭忠世、酒井|讚岐守忠勝、松平|下總守忠弘、永井信濃守尚政、青山|大膳亮幸利、板倉|周防守重宗、稻葉丹後守正勝、尾張家附成瀬隼人正、紀伊家附安藤帶刀、大目附柳生但馬守|宗矩、秋山修理亮、水野河内守、加々爪民部の人々が利勝の左右に著座する。
— 森鴎外 『栗山大膳』 青空文庫
実はきのう千住の掃部宿の質屋に用があって出かけて行くと、そこでちっとばかり家作の手入れをするので、下谷通新町の長助という大工が来ていました。
— 幽霊の観世物 『半七捕物帳』 青空文庫
まずその手続きを済ませた上で、半七は更に北千住の掃部宿へむかった。
— 幽霊の観世物 『半七捕物帳』 青空文庫