巴旦杏
はたんきょう
名詞
標準
plum
文例 · 用例
――就中、南の納戸の濡縁の籬際には、見事な巴旦杏があつて、大きな實と言ひ、色といひ、艷なる波斯の女の爛熟した裸身の如くに薫つて生つた。
— 泉鏡太郎 『春着』 青空文庫
杏は二本とも若木であるが、巴旦杏は本當ならいま實を結ぶわけであつた。
— 若山牧水 『たべものの木』 青空文庫
一日、巴旦杏の実の青々した二階の窓際で、涼しそうに、うとうと、一人が寝ると、一人も眠った。
— 泉鏡花 『星女郎』 青空文庫
時に、巴旦杏の樹へ樹上りをして、足を踏張って透見をしていたのは、青い洋服の少年です。
— 泉鏡花 『星女郎』 青空文庫
馬は巴旦杏の幹につながれて、飼馬桶にうな垂れてゐた。
— 牧野信一 『肉桂樹』 青空文庫
巴旦杏につながれてゐるどんが、白い空に口を向けていなゝいた。
— 牧野信一 『肉桂樹』 青空文庫
道端に立ち並んだ巴旦杏樹の蔭に慄へてゐる女のやうな男や、朱欄の階楼に蒼然として立竦んで居る美しい戦士などが、丁度祭礼か何かで街を飾り付けた人形のやうに其処にも此処にも見られた。
— 牧野信一 『闘戦勝仏』 青空文庫
その左右の青々とした、新しい四目垣の内外には邸内一面の巴旦杏と白桃と、梨の花が、雪のように散りこぼれている。
— 夢野久作 『笑う唖女』 青空文庫
作例 · 標準
巴旦杏は甘酸っぱくて、初夏の味覚として人気がある。
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デザートに、巴旦杏を使ったタルトを作った。
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子供の頃、よく庭でなった巴旦杏を摘んで食べたものだ。
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