心に描く
こころにえがく
表現動詞-五段-カ行
標準
to imagine
文例 · 用例
同時に物質確定の世界と生命の不定世界との間にそびえていた万里の鉄壁の一部がいよいよ破れ始める日の幻を心に描くことさえできるような気がしたのである。
— 寺田寅彦 『野球時代』 青空文庫
……寝て一人の時さえ、夜着の袖を被らなければ、心に描くのが後暗い。
— 泉鏡花 『瓜の涙』 青空文庫
例えば大きな水流を私は心に描く。
— 有島武郎 『惜みなく愛は奪う』 青空文庫
そしてその季節に逢うごとに、オ、もうあの花が咲くのだなア、とその面影を心に描くのが常となっている。
— 若山牧水 『みなかみ紀行』 青空文庫
もっとも、遠距離にある物体間に力の作用があるということ、また遊星が真空の中を運行しているということを心に描くのはなかなか困難であった。
— スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 『宇宙の始まり』 青空文庫
大人は子供の世界を心に描くとき、現在大人として日々の生活に疲れもし痛みもしている情緒の未だ無垢なりし故郷として、何となく回顧風に、優しい思い出の調べを添えて感じる癖がある。
— 宮本百合子 『子供のためには』 青空文庫
薄き衣で寒風に立つときの肉体的苦痛などを考えもせずに、フランシスの生活を心に描くのはすまないことと思います。
— 倉田百三 『青春の息の痕』 青空文庫
彼らは一枝一条もみだりに切り取る事をしないで、おのが心に描く美的配合を目的に注意深く選択する。
— 茶の本 『茶の本』 青空文庫